今日は元パティシエの友達Sちゃんが名古屋からはるばる遊びに来たので、この友達のことを書きたいと思います。
ちびもSちゃんも名古屋出身。
ところが、お互いが出会ったのは名古屋ではなく、東京で運命的な出会いをしました。
ちびは大学卒業と同時に、東京に就職のため上京。一方Sちゃんは、大学を卒業してから名古屋のとある自動車会社に就職して、数年働いていましたが、長年付き合っていた彼氏が病気で亡くなってしまったことをきっかけに、会社を辞めて、自分のことを心配する周りの人たちのなかにいるのが耐えきれず、以前から興味があったお菓子作りを勉強することをキッカケにして、単身東京に出てきたのです。それでお菓子の学校に通い、資格を習得して立派にパティシエとして働いていました。
この間、お互いのことは全く知らずして時は過ぎ・・・
ちびは大の槇原敬之(マッキー)ファンですが、二人が初めて出会ったのが、そのマッキーの東京公演のコンサートでした。
しかも逮捕されてからの復帰コンサートだったため、「これは見逃すわけにはいかない。」上司に許可をもらって会社を早退して、コンサート会場に駆け込んだちび。当然チケットはなく、「今日はサイフが空になっても構わない」とものすごい覚悟でダフ屋からのチケット購入を決意。
そこへ、もう一人のある女性が同じダフ屋からチケットを購入しようとしていて、値切っていました。そうすると「二人隣同士の席にしてあげるから。」と言われ、お互いあかの他人だから、「別に席は隣じゃなくていいから、とにかく安くしてよ」と交渉していました。
でも、だんだん時間も迫ってきて、お互いにどこの席でもいいから見たい気持ちは同じ。「ま、いっか。」と値切りの交渉はやめて、チケットを購入。その女性がSちゃんだったわけです。
「本当に隣だったけど・・・あまりいい席じゃないね。でも、まぁいっか。」
という会話から始まり・・・
するとSちゃんとは同じ名古屋出身であることがわかり、しかも隣町。ちびがかつてアルバイトをしていたファーストフード店、本屋、デパートも頻繁に利用していた模様。どこかですれ違っていたのかもしれない。
あまりもの偶然に、二人の会話ははずむばかり。そのままコンサートに突入し、終了後には、なんとなく会話が中途半端に終わっていた為、
「どこかでゴハン食べて帰ろうか?」ということに。
人生っておもしろい!数時間前に会ったばかりの人と盛り上がって、カクテルで「乾杯~!!」していました。そこでお互いの住まいが近いことも知り、一緒に帰宅。
その後も家や職場が近いということもあり、ランチもよく一緒にしました。それもSちゃんがお弁当を作ってきてくれて、もちろんケーキ付き。でも、やがてSちゃんは名古屋に戻らなくてはならなくなって、去年戻ることになったのですが、今も連絡をとりあって変わらず仲良しなのです。
初めて会った時から、笑顔の耐えないSちゃん。そんなSちゃんを見て、ちびはいつも「きれいだな。」っと思っていました。Sちゃんがとてもキラキラして見えました。ツライことをいっぱい抱えているのに、完全に一つ二つ大きな壁を乗り越えてきた、笑顔でした。
「すごい。」
ちびにはダンナもいて、仕事も充実しているけど、こんなに強くいられるだろうか。もしも自分だったら、こんな風に生きていけるだろうか。真剣に考えてしまいました。何かキッカケがないと無理かもしれない・・・。
じゃあ、何がSちゃんを変えたのか。ちびなりに考えたところ、
「お菓子作り」という答えが出ました。Sちゃんの作るお菓子はとにかくおいしい。素朴で家庭的。あったかい。心がこもっているんだなぁっといつも思いながら食べます。
「ちびもこんなお菓子が作れるようになれたらな。」
それは、いつかカフェを開店できたらいいなと漠然と考えていたちびが、初めてコーヒーに添える「お菓子作り」をやりたい、と思った時だったのかもしれません。
Sちゃんには特別こういう話はしていないんだ。だって、今日初めて気がついたんだもん。今回Sちゃんがレモンシフォンを焼いてくれたのだけど、作っているところをじっと見ていて、ちびとはぜんぜん違うと思った。卵の混ぜ方も、砂糖の入れ方も、メレンゲの仕上げ方も・・・。出来上がったシフォンが全て物語っていたんだ。Sちゃんは、「ちょっとメレンゲが多すぎた」って言ってたけど、そういうんじゃないんだ。
お菓子って正直なんだ。
Sちゃんが名古屋に戻ってから、残ったシフォンは全部ちびが食べたよ。
このことを忘れないようにね。

